このシラバスの見方
IPA資料の前半にある「目標とする知識」は、科目A-2で問われる専門知識です。大分類・中分類・小分類・項目・用語例の順に整理しています。
後半の「目標とする技能」は科目Bの出題範囲です。大項目・小項目ごとに、目標とする技能の例を確認できます。
大項目1組織及びビジネスの変革・デジタル戦略に関すること
1-1. 外部環境,内部環境及び組織内外のステークホルダのニーズの分析・把握
- 組織の最重要事項を明らかにするために,外部環境(社会,市場,テクノロジ,法律,地政学など)及び内部環境(組織の能力・資産,事業ポートフォリオなど)を調査,分析して把握するスキル
- 自社のデジタル戦略に与える影響を評価するために,地政学的リスクや社会動向の変化を分析して把握するスキル
- システム化に関わる事項や経営の重点事項を具体的に識別するために,経営情報の分析や経営層との対話を通じて必要な情報を把握するスキル
- 自社の業務上のニーズ,強みと弱み,機会と脅威を識別するために,組織,技術力,現行システムなどの経営資源やコアコンピタンスを調査,分析して把握するスキル
1-2. あるべき姿かつ経営戦略と整合するビジネスモデルの策定及びビジネスプロセスの設計
- デジタル技術を活用した事業戦略やDXを企画,提案するために,経営方針や環境分析結果に基づきビジネスモデルを策定するスキル
- 新ビジネスモデルの事業価値,実現可能性,市場性,収益性を多面的に分析,評価するために,新ビジネスモデルの意義を理解し,これに基づきビジネスプロセスを設計するスキル
- 新ビジネスモデルをステークホルダに理解してもらうために,主要な活動を具体的なビジネスモデルとして図式化して提示するスキル
- 目標とするビジネスを実現するために,業務の再構成(BPR)や業務プロセスを適切に企画,設計するスキル
- ビジネス・業務上の課題解決の達成度を客観的に評価,検証するために,新ビジネスモデルや新業務プロセスに対する,現状とのギャップを踏まえた定量的な改善目標及び成功基準を設定するスキル
1-3. ポートフォリオ及びプログラムのマネジメント,マーケティング,顧客エンゲージメントなどの活用
- ポートフォリオ,プログラムの活用について,事業戦略及びプロジェクトとの整合性を保つために,統制の取れたマネジメントを行うスキル
- 事業戦略の実現度合いを確認するために,事業全体・全社レベルの成果指標(KGI/KPI)や目標値を設定するスキル
- 製品・サービスの付加価値向上を実現するために,マーケティングによって顧客ニーズの動向を正しく把握して最新のデジタル技術を活用するスキル
- 顧客体験(CX)を向上させるために,顧客エンゲージメントを効果的に活用し,評価するスキル
1-4. イノベーションマネジメントの実践とイノベーション活動を支える組織文化の醸成
- 組織及びビジネスの変革に向けた対策に資するために,デジタル技術の革新がビジネスモデルに与える影響を分析,予測して,イノベーションの必要性に対する組織の共通認識を形成するスキル
- 事業戦略に基づくデジタル技術の活用を組織に定着させるために,利用者への普及・啓発計画を策定し,イノベーション活動をリードするスキル
- 新たなビジネス機会を獲得するために,概念実証(PoC)を通じて迅速に技術とビジネスの実現性を評価することによって,システム化の可否を判断するスキル
- 失敗を原動力として,継続的な学習とデジタル変革を促すために,失敗を許容する組織文化を醸成するスキル
1-5. 事業戦略立案におけるシステム思考・デザイン思考の活用と経営課題の解決やデジタル戦略の実現への展開
- 事業戦略を実現する上で,事業構造(アーキテクチャ)と機能モデルを作成するために,ビジネス,業務,情報システムを俯瞰及び抽象化して捉えるスキル
- 全体最適の観点から,経営課題解決の仕組みを構築するために,複雑な事象を要素と相互作用のシステムとして捉えるシステム思考を活用するスキル
- デジタル戦略を実現するために,利用者への共感と洞察(インサイト)から課題を定義して,課題解決の仕組みを構想するデザイン思考を活用するスキル
2-1. 顧客及び供給者とのつながりを管理し,サービスレベルを維持するために必要な,事業関係管理,サービスレベル管理,供給者管理
- 顧客の期待する価値を把握し,顧客との関係を継続的に維持するために,顧客とのコミュニケーションの仕組みや顧客に合わせた関係モデルを確立し,顧客満足度を測定,分析,レビュー及び改善する,事業関係管理のスキル
- 顧客ニーズを満たすために,必要なサービスのレベルを定義して合意し,合意した内容が満たされることをマネジメントする,サービスレベル管理のスキル
- 顧客に対して高品質なサービスを提供するために,供給者のパフォーマンスが供給者との契約で要求しているサービスレベル目標を満たすことをマネジメントする,供給者管理のスキル
- 顧客及び利害関係者がサービス提供に関する情報を利用するために,サービスカタログを作成して維持するスキルなど,サービスライフサイクル全体を管理する,サービスポートフォリオ管理のスキル
- 顧客及び利害関係者の意思決定と継続的な改善を支援するために,目標との乖離などを示して適切な行動に移れるようにする,タイムリーで分かりやすく正確なサービスの報告を作成する,“サービスの報告”のスキル
- 顧客に対するサービスの価値を維持し,変化する事業のニーズと整合させるために,サービスマネジメント活動及びサービスの適切性,妥当性及び有効性を継続的に改善する,継続的改善のスキル
2-2. 安定性を維持しつつ新規サービス又はサービス変更を行うために必要な,変更管理,リリース及び展開管理
- サービスの安定性を維持するために,変更要求を,リスク,事業利益,実施可能性及び財務影響に基づいて承認し,サービスに加えられた変更をマネジメントする,変更管理のスキル
- サービスの要求事項を満たし,合意した費用及びサービス品質で提供及び管理可能とするために,サービスを計画,設計,構築及び移行する,“サービスの設計及び移行”のスキル
- 要求事項を満たしてリリースを稼働環境に展開するために,変更管理と連携してリリース及び展開の計画を立案し,マネジメントする,“リリース及び展開管理”のスキル
- サービスを提供するために,サービスの運用に必要な資産を管理する,資産管理のスキル
- サービスマネジメント活動を支援するために,正確な構成情報を管理する,構成管理のスキル
- サービスの費用を管理するために,財務方針に従ってサービスに対する予算業務及び会計業務を行う,“サービスの予算業務及び会計業務”のスキル
- サービスを効果的に提供するために,サービスに対する需要を予測及び分析し,サービス容量・能力に対するサービス消費量を監視する,需要管理のスキル
- 現在及び将来のサービス需要を満たすために,十分な容量・能力関連の資源をもつことをマネジメントする,容量・能力管理のスキル
2-3. サービスの運用品質を確保するために必要な,サービスデスク,インシデント管理,問題管理
- 利用者との間のコミュニケーションを効果的・効率的に行うために,単一の窓口機能として利用者対応を行う,サービスデスクのスキル
- インシデントが発生した場合,可能な限り速やかに合意されたサービスレベル目標の範囲内で,影響を受けたサービスを回復するために,サービスを中断又は中断する可能性のある計画外の事象の解決をマネジメントする,インシデント管理のスキル
- 利用者からのサービス要求を実現するために,サービス要求の内容に対応したプロセスを実施する,サービス要求管理のスキル
- サービスの中断を最小限にするために,問題を特定し,根本原因を決定し,インシデントの発生又は再発を防止する処置を定義する,問題管理のスキル
- サービスマネジメント活動及びサービスの有効性を評価するために,サービスマネジメント活動及びサービスについての情報を,監視し,測定し,分析する,“監視,測定,分析及び評価”のスキル
2-4. サービスが利用可能な状態を保つために必要な,サービス可用性管理,サービス継続管理
- 合意されたサービス可用性を確実に提供し,可用性の喪失を最小限にするために,サービス可用性の要求事項を決定して合意し,サービス可用性を監視し,サービス可用性に対するリスクを分析する,サービス可用性管理のスキル
- 顧客へのサービス提供を継続するために,重大なサービス停止のリスクを分析し,その回復に向けて計画する,サービス継続管理のスキル
3-1. 組織内外の環境の変化への適応,不確実性への対応,及び価値の創出に関するプロジェクトマネジメント
- 組織戦略の実現に寄与するために,適切なアウトプット及びアウトカムを提供するようにプロジェクトをマネジメントするスキル
- 組織の目標を達成するために,組織の目標とプロジェクトが創出する効果,効用とが整合するようにマネジメントするスキル
- ステークホルダの期待する価値を実現するために,プロジェクト目標を設定し,その達成をマネジメントするスキル
- 変化へ適応していく上での方向性を定めるために,プロジェクトに影響を及ぼす環境の変化の要因を識別するスキル
- 変化に柔軟に適応するために,組織を横断して知識・経験を集約し,多様な考えをプロジェクトマネジメントに取り入れるスキル
- 不確実性へのレジリエンスを高めるために,プロジェクトに関わる不確かさや予測不可能な変化の要因を識別するスキル
- 組織の変革をリードし,プロジェクトとして必要な行動を決定するために,その変革がプロジェクトに与える影響を評価するスキル
3-2. プロジェクト組織,プロジェクトチーム及びチームのメンバーに関するプロジェクトマネジメント
- ビジネスケースに基づいてチームを機能させるために,プロジェクトガバナンスの枠組みを確立するスキル
- プロジェクトのコンプライアンスを計画し,管理するために,チームの行動の基本原則を設定するスキル
- プロジェクトの目的に適合するチームを編成するために,メンバーの役割分担を設定するスキル
- チームの協働的な作業をリードするために,適切にメンバーを配置し,チーム及びメンバーの能力を向上させるスキル
- 新たな価値の創出,イノベーションを引き起こすために,多様性を受容してチーム及びメンバーのパフォーマンスを最大限に発揮させるとともに,チーム及びメンバーの成長と育成をサポートし,評価するスキル
- ステークホルダとの共創を実現するために,ステークホルダエンゲージメントを確立し維持するスキル
- プロジェクトのアウトカムの提供及び価値の創出のために,ステークホルダと相互に協力する関係を構築するコミュニケーションをマネジメントするスキル
- プロジェクトへのコンプライアンス要求事項を遵守するために,情報の正確性及び透明性を確保し,適切に情報を管理するスキル
3-3. プロジェクトの立ち上げ,計画,実行・管理及び終結のプロセスに関するプロジェクトマネジメント
- プロジェクトの目的の実現するために,適切なプロジェクトライフサイクルを定義するスキル
- プロジェクト目標を確実に達成するために,統合されたプロジェクトマネジメント実施要領を策定するスキル
- ステークホルダのコミットメントと組織の支援を得るために,統合されたプロジェクトマネジメントの実現に向けて,適切なマネジメントのプロセス・方法を選択し,修整するスキル
- ステークホルダの要求を満たすために,プロジェクトの成果物及び活動をスコープとして定義し,スコープを構成するアウトプット及びアウトカムを提供するスキル
- ステークホルダの時間への要求と制約を満たすために,活動をタイムリーに実施し,計画との差異を最小化するスキル
- 承認された予算の範囲でプロジェクトを実行するために,プロジェクトの財務状況を適切に管理するスキル
- ステークホルダの品質要求事項を満たすために,品質の判定基準を定め,検証する手段や適用する規格を特定するスキル
- プロジェクトの目標を達成する可能性を高めるために,脅威と機会のリスクを特定し,評価し,対応策を策定し,管理し対応するスキル
- 組織やプロジェクトの環境の変化に適応するために,変更要求を特定・評価し,実施又は拒否の判定プロセスを起動し,変更を実施又は終結するスキル
- プロジェクトの目標達成に悪影響が及ばないようにするために,課題を特定し解決するスキル
- プロジェクトの望ましいアウトカムの提供を可能とするために,組織及び社会の変化をマネジメントするスキル
- ステークホルダの適切な意思決定に供するために,正確かつタイムリーに情報を配布し,文書として管理して,有効活用できるようにするスキル
4-1. 組織のガバナンス,マネジメント及び内部統制の構築と運用に関する助言(支援を含む)
- 組織がめざす経営の方向性に沿った助言と支援を行うために,経営戦略,経営組織,経営管理,情報戦略を把握するスキル
- リスクの状況に応じた最適な対処策を検討するために,組織と情報システムのガバナンス,マネジメント,内部統制に関わるリスクを把握するスキル
- 有効で効率的な対処策を検討するために,組織と情報システムのガバナンス,マネジメント,内部統制に関わるリスクへの対処として求められる技術や手続を把握するスキル
- 組織の実情に即した助言と支援を行うために,組織と情報システムのガバナンス,マネジメント,内部統制の構築と運用の状況を把握し,評価するスキル
- 関係者が容易に理解できる助言と支援を行うために,評価結果を組織的な観点から検討した上で,明確に整理して文書化するスキル
- 関係者が必要な対処策を確実に実行できるようにするために,文書化した内容を容易に理解できるように伝えて,助言と支援を行うスキル
4-2. デジタル環境及びその企画・開発・導入・運用・保守・利用などのプロセスに関する監査の実施及び報告
- 監査を効果的かつ効率よく実施するために,デジタル環境及びその企画・開発・導入・運用・保守・利用などのプロセスに関する個別監査計画を策定するスキル
- 予備調査を効果的かつ効率よく実施するために,デジタル環境及びその企画・開発・導入・運用・保守・利用などのプロセスに関する必要な情報を収集するスキル
- 本調査を円滑かつ効率よく実施するために,デジタル環境及びその企画・開発・導入・運用・保守・利用などのプロセスに関する監査手続書を作成するスキル
- 十分かつ適切な監査証拠を入手するために,デジタル環境及びその企画・開発・導入・運用・保守・利用などのプロセスに対する監査手続を実施して,監査調書を作成するスキル
- 合理的な根拠に基づく監査の結論を表明するために,デジタル環境及びその企画・開発・導入・運用・保守・利用などのプロセスに関する監査報告書を作成するスキル
- 監査の改善提案が適切かつ適時に実施されるために,デジタル環境及びその企画・開発・導入・運用・保守・利用などのプロセスに対する改善計画及びその実施状況をフォローアップするスキル
4-3. 情報セキュリティ,新技術(AIほか)の利活用などに関する監査の実施及び報告
- 監査を効果的かつ効率よく実施するために,情報セキュリティ,新技術(AIほか)の利活用などの監査対象領域のリスクを識別,評価し,個別監査計画を策定するスキル
- 監査対象業務及び監査対象システムに関わる問題点を識別するために,情報セキュリティ,新技術(AIほか)の利活用などに関する予備調査を実施するスキル
- 本調査を円滑かつ効率よく実施するために,情報セキュリティ,新技術(AIほか)の利活用などに対する監査手続書を作成するスキル
- 十分かつ適切な監査証拠を入手するために,情報セキュリティ,新技術(AIほか)の利活用などに対する監査手続を実施して,監査調書を作成するスキル
- 監査の合理的な根拠に基づく結論を形成するために,情報セキュリティ,新技術(AIほか)の利活用などに対する監査調書に基づき,監査報告書を作成するスキル
- 監査の改善提案が適切かつ適時に実施されるために,情報セキュリティ,新技術(AIほか)の利活用などに対する改善計画及びその実施状況をモニタリングするスキル